THE SHIPPING NEWS監督: ラッセ・ハルストレム
原作: E・アニー・プルー
出演: ケヴィン・スペイシー クオイル
ジュリアン・ムーア ウェイヴィ
ジュディ・デンチ アグニス
ケイト・ブランシェット ペタル・ベア
ピート・ポスルスウェイト タート・X・カード
リス・アイファンズ ナットビームー
ゴードン・ピンセント ビリー・プリティ
スコット・グレン ジャック・バギット
ジェイソン・ベア デニス・バギット
ピュリッツァー賞と全米図書賞をダブル受賞したE・アニー・プルーの世界的ベストセラー小説を、「サイダーハウス・ルール」「ショコラ」のラッセ・ハルストレム監督が映画化したヒューマン・ドラマ。絶望の淵に沈んだひとりの中年男が、移り住んだ小さな漁港での日々の生活を通して自らを取り戻していくさまを丁寧な筆致で描いていく。
心に傷を負った登場人物、厳格ゆえに美しすぎる自然、ひとつひとつのシーンが深い味わい。役者の演技がまた素晴らしい。
30/07/2007 Mon 21:36 | 映画
運動靴と赤い金魚監督: マジッド・マジディ
製作: 児童少年知育協会
脚本: マジッド・マジディ
撮影: パービズ・マレクザデー
出演: ミル=ファロク・ハシェミアン アリ
バハレ・セッデキ ザーラ
アミル・ナージ アリの父
第21回モントリオール国際映画祭グランプリ受賞の感動作。イランの新鋭マジッド・マジディが、幼い兄妹の心の触れ合いと家族の絆を温かいタッチで描く。
決して洗練されてはいないけれど、確実にこころが動かされます。イランの街並み、子どもたちの表情、良作也。
29/07/2007 Sun 21:52 | 映画
貧乏学生の晴也のもとに持ち込まれたのは、自分を付け回す不審者を捕まえてほしいという女子大生の頼み。早速彼女の部屋で不審者が現れるのを待っていると、マンションの前の道からこちらを見上げている男の姿が。しかし男は不審者ではなく、隣に住む女性の兄だった。妹と連絡が取れなくて困っている彼の頼みを、晴也は引き受けることになり……。なぜか芋蔓式に増えてゆく厄介な難題に東奔西走気息奄々、にわかトラブルシューターとなった青年の大忙しの日々を描いた巧妙なモザイク青春小説。
スピーディな展開に、突っ込みを入れる隙を与えてもらえず、すいすいと読みました。ラストで綺麗に落ちるのもなかなか。そして主人公がハードボイルドなのが、ぴりりとしていて良いです。
28/07/2007 Sat 15:10 | 読書
あの名作が、京の都に甦る!?
暴走する恋と友情――
若き文士・森見登美彦の近代文学リミックス集!
異様なテンションで京都の街を突っ走る表題作をはじめ、先達への敬意(リスペクト)が切なさと笑いをさそう、五つの傑作短編。
夜は短し歩けよ乙女と同じ京都の大学生という設定。その中で、彼の古典世界を繰り広げるということに、古き作品たちの普遍性を、著者の才能を感じてしまいます。
27/07/2007 Fri 08:10 | 読書
4件の同一書籍の問い合わせに連絡を入れると、4人が4人ともそんな注文はした覚えがないと…。「ファンの正体を見破れる店員のいる店でサイン会を開きたい」――若手ミステリ作家のちょっと変わった要望に、名乗りを上げた成風堂だが…。短編5本を収録した本格書店ミステリ、好評シリーズ第三弾。
三冊目、なのでどこか安心して読める作品集でした。そろそろ他のストーリーを読みたいけれど。
24/07/2007 Tue 21:59 | 読書
BRASSED OFF ブラス!監督: マーク・ハーマン
製作: スティーヴ・アボット
脚本: マーク・ハーマン
出演: ピート・ポスルスウェイト ダニー
ユアン・マクレガー アンディ
タラ・フィッツジェラルド グロリア
スティーヴン・トンプキンソン フィル
ジム・カーター ハリー
メラニー・ヒル サンドラ
スー・ジョンストン ベラ
フィリップ・ジャクソン ジム
メアリー・ヒーリー アイダ
1917年に炭坑夫の余暇活動として結成されたバンド、グライムソープ・コリアリー・バンドの実話をヒントに映画化。崩壊してゆくコミュニティーを舞台に、音楽と共に生きる歓びと、友情に支えられた人生の素晴らしさを感動的に描く。
炭坑閉鎖に揺れる街。人々は生きる希望を失いかけていた。そんな時、彼らに勇気と希望を与えてくれたのが音楽だった。炭坑夫の仲間たちで結成された伝統あるバンドは、街と自分たちの誇りを賭けて全英大会に出場し、決勝大会が開催されるロイヤル・アルバートホールを目指す。
展開は判ってはいるのに、やっぱり鼻の奥がツンとしますわね。
痛烈なアイロニーは流石お家芸。
23/07/2007 Mon 23:36 | 映画
今宵、フィッツジェラルド劇場で監督: ロバート・アルトマン
出演: ウディ・ハレルソン ダスティ
トミー・リー・ジョーンズ アックスマン
ギャリソン・キーラー ギャリソン・キーラー
ケヴィン・クライン ガイ・ノワール
リンジー・ローハン ローラ・ジョンソン
ヴァージニア・マドセン デンジャラス・ウーマン
ジョン・C・ライリー レフティ
マーヤ・ルドルフ モリー
メリル・ストリープ ヨランダ・ジョンソン
リリー・トムリン ロンダ・ジョンソン
メアリールイーズ・バーク ランチレディ
L・Q・ジョーンズ チャック・エイカーズ
2006年11月20日、惜しまれつつこの世を去った巨匠ロバート・アルトマン監督の遺作となったシニカルでハートウォーミグな群像ドラマ。実在の人気ラジオ番組「プレイリー・ホーム・コンパニオン」をモチーフに、番組の名物司会者ギャリソン・キーラー本人が手がけた脚本を豪華キャストで映画化。
ラストまでぎすぎすしたところのない、安心感ある作品でした。これが遺作だと思うと。
23/07/2007 Mon 08:23 | 映画
言いたかった…。でも、言えなかった。スクリーンが映し出す、「愛」という言葉を口にできないまま別れていく人間の哀切。過去の記憶を呼び起こす映画作品について綴った32編を収録。
殆ど粗筋?と思うようなストーリーの詳細な解説には、背筋が凍る。もしも観ていない人が読んだらどうしようと。
観た映画については、なるほどなるほど、と読むのだが、いつ地雷を踏むとも知れず危険すぎるよ。
22/07/2007 Sun 17:20 | 読書
松村鳩子は、30歳の誕生日を挟んで、ふたつの大災難に見舞われる。婚約者に逃げられ、勤め先が破綻。自分を高く売ることを考え、抜け目なく生きてきたのに。失業保険が切れる頃、変りものの妹・塔子を介し年下の男、午来(ごらい)と知り合う。そして、心ならずも自分の過去の男たちとつぎつぎに会う羽目に。さらに、新しい職場である図書館の同僚たちに探偵がつきまとい、鳩子の男関係を嗅ぎまわっている、らしい。果して依頼人は?目的は?ユーモラスで、純粋。恋愛、それにまつわる不幸の物語。
良いですね、この著者の独特の間合いと距離感の妙が。
「三つ合わせろ」
自分の目で見て、自分の頭で考えて、自分の感情で感じる、その奇跡。
21/07/2007 Sat 20:01 | 読書
典子のもとに突然届いた中学時代の交換日記。メンバーだった四人はいま、全く違う人生を送っていた。主婦、シングルマザー、おばあちゃん、そして殺人の被害者。女性の人生に起こる様々な事件をサスペンスタッチで描き出す、感動の書き下ろし長編。
被害者の謎、よりもそれぞれの女性の生き様、きっとこういう人がいる、と思わされる。
20/07/2007 Fri 16:12 | 読書
芥川賞は群像新人文学賞を受けたばかりの新鋭、諏訪哲史氏アサッテの人。
直木賞は松井今朝子氏の吉原手引草。
19/07/2007 Thu 15:39 | 読書
個展に出品された肖像画に何者かがナイフを突きたて、硫酸をかけた。それを知った画家が取った行動とは…。表題作を含む3篇を収録。男たち、女たちの痛切な悲哀を描いた、心揺さぶられる待望の最新作品集。
2007年5月17日午前10時14分、食道癌のため東京都品川区の病院で死去された。結果的に遺作となってしまった作品。
もう氏の作品が読めない、噛みしめるようにゆっくり読みました。合掌。
19/07/2007 Thu 08:04 | 読書
第32回メフィスト賞受賞のホラーミステリ。幸せな家庭の主婦には妹にも言えない秘密があった。新興住宅地で全身に紫色の瘤が出来て死亡する奇病が発生する! 失踪した主婦の行方は?
寄生虫のくだりの不快感もさることながら、腐臭すら漂いそうな歪みきった人間の心理が、こちらも良い意味で不快指数高めで、ざくりざくりと読んでしまった。
17/07/2007 Tue 19:34 | 読書
失踪した夫を追い続ける女探偵・下澤唯の前に、忌まわしい過去の事件が浮かび上がる。渋川さわ子という関係者。夫の目元を残す美少女…。夫は唯を本当に裏切っているのか? 希望と哀しみが交錯する著者渾身の感動ミステリー。
観覧車の続編。
やっと夫の失踪の謎が解けるのですが、主人公の立場に立てばあまりにも哀しい事実。どこまでも一途な主人公には正直驚くが、ラストシーンで報われるのならば。うん。
15/07/2007 Sun 20:02 | 読書
幼なじみ、三十女と恋人(バツイチ)の娘、老婦人と若い小説家、旅行者と嘘つき女、二匹の雌猫、母と娘。
少し笑えて、結構泣ける、「女どうし」を描く六つの物語。
前作と同じ感想だけど、さらに上手くなってますねえ。鏤められた登場人物たちのくだけ方が嫌な感じにならないで、すんなり読めました。
14/07/2007 Sat 16:18 | 読書
大人だからこそ、隠せない想いがある。歳をかさねたからこそ、抑えきれない衝動がある。成熟の向こうになお存在する、愚かしくも愛おしい恋の衝動を、時にシニカルに、時にエロティックに描く4つのビター・ロマンス。
身につまされるような経験はないけれど、読んでいて哀しかったり切なかったりするのは、なくはないだろうリアリティなのか。
12/07/2007 Thu 22:15 | 読書
渡部の働く会社に、派遣社員の仲西秋葉がやって来たのは、去年のお盆休み明けだった。僕の目には若く見えたが、彼女は31歳だった。その後、僕らの距離は急速に縮まり、ついに越えてはならない境界線を越えてしまう。しかし、秋葉の家庭は複雑な事情を抱えていた。両親は離婚し、母親は自殺。彼女の横浜の実家では、15年前、父の愛人が殺されるという事件まで起こっていた。殺人現場に倒れていた秋葉は真犯人の容疑をかけられながらも、沈黙を貫いてきた。犯罪者かもしれない女性と不倫の恋に堕ちた渡部の心境は揺れ動く。果たして秋葉は罪を犯したのか。まもなく、事件は時効を迎えようとしていた・・・。
いやもう苛々するのなんのって。前半の、凡庸で緩いぬるい不倫中の男の記述が、きっと後になって効いてくるのだろうと判ってはいても。後半からようやく物語に前のめりになって、すとんと落ちる、流石。
10/07/2007 Tue 13:15 | 読書
私はいま、こんなに空の近くにいる気鋭の作家が、雪深いイタリアの岩山に挑んだ。NHKBSで大好評だったトレッキング紀行は、自然への深い感動を呼ぶ。
同行するメンバーのオリジナリティがこの紀行に一役買っている。
著者が日を経るごとに歩くことと書くことについてに悟るくだりが、彼女にこのトレッキングがもたらしたものが垣間見えます。
世界は言葉の外にある。その通り。だから旅は止められない。
07/07/2007 Sat 12:33 | 読書
たのしいこと、うれしいこと、悲しいこと、怒ったこと。ささやかな日常こそがいとおしい―「今日、今、この瞬間」を綴った日常エッセイ。
Web上で連載されていたということもあるのか、とっても軽い。書物との違いは、話しかけているような文体かしらん。
06/07/2007 Fri 22:20 | 読書
「『蒲団』?あの、変態の先生が女弟子のフトンに顔をうずめて泣く話?」田山花袋「蒲団」の書き直しを図る中年アメリカ人と愛人の日系女子学生。95歳の曽祖父の戦後史と現在。知的ユーモア溢れる書き下ろし長篇。
氏の他の作品は既読なのにとりこぼしていた。
構成といい着想といい、登場人物といい、とても良い。この滑稽でキュートで身勝手で理解不能な男と女たち。
04/07/2007 Wed 19:54 | 読書
柴田元幸、初の小説集。「参ったな、あれは僕じゃないか、と君は思う。間違いない、あれはかつての君だった子供だ」―ふっと開く異次元の扉。
むろんこれは小説、とってもトリッキーな。ふふふ。
02/07/2007 Mon 21:55 | 読書
親友の忘れ形見の少女が、ある日、僕を訪ねてきた。26歳で自ら命を絶った友と、40歳になった僕。「あのひとのこと、教えて」と訴える中学2年生の少女の手首には、リストカットの傷跡が…。表題作ほか、それぞれの「卒業」に臨む4組の家族の物語。
気付くと久しぶりの著者。
と、読み始めて既読だと気付くのに再読してしまったので、記録として。今更云うまでもなく巧いです、ちゃんとツボを押さえていて手練の妙と云いますか。
01/07/2007 Sun 22:30 | 読書
IN THE SOUP監督: アレクサンダー・ロックウェル
製作: ジム・スターク,ハンク・ブルーメンタール
製作総指揮: 鈴木隆一
脚本: アレクサンダー・ロックウェル,ティム・キッセル
撮影: フィル・パーメット
音楽: メーダー
出演: スティーヴ・ブシェミ
シーモア・カッセル
ジェニファー・ビールス
パット・モーヤ
ウィル・パットン
ジム・ジャームッシュ
キャロル・ケイン
スタンリー・トゥッチ
映画作りを夢見る青年と胡散臭いパトロン、2人の姿をユーモラスに描いたハート・ウォーミング・ムービー。
監督自身の体験を基にしたとか。こういう空気、とても好ましい懐かしさ。
01/07/2007 Sun 22:21 | 映画
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